2022年2月22日制作発表!
バランスつみき「もりのほうせき」
2022年4月から、秋田県鹿角市農地林務課が1歳半健診を受ける子どもたちに贈っています。
地域で伐った木を材料とし、地域の豊かな森林を活かしたおもちゃを作りました。この地域に生まれた子どもたちへ、小さなときから、豊かな森林に親しんでもらいたいとの思いから、市が贈り物を始めました。
材料の木は地域で伐倒された木です。樹種は約30種類。
桜、えんじゅ、栗、楓、くるみ、ぶな、なら、ユリノキ、イチイ、トウヒ、杉、落葉松、ヤマボウシ、ナナカマド、柳、白樺、ヒバ、アカシア、ミズキ、ドロノキ、イチョウ、けやき、梅、柿、スモモ、リンゴ、梨、桃、マテバシイ、ダケカンバ…
このうち、2022年度は「杉、桜、えんじゅ、ユリノキ、白樺、くるみ、栗」の7種類をメインに製造して子どもたちへ贈ります。
「もりのほうせき」の材料となる木は、秋田の厳しい冬の時期に切った木を1年以上自然乾燥させたものです。現在、30種類の原木はあるものの、つみきの材料としてしっかり乾燥が完了した樹種はまだ多くはなく、今後原料の乾燥を進め、樹種を増やしていき、樹種を指定したつみきの受注生産にも取り組んでいくつもりです。
「もりのほうせき」のブランド名は、試作中に自然に出てきた名前です。木を小さく切り、しっかり乾燥させ、ダイヤモンドをカットするように慎重にカットします。カットしたときにはまだわからない木の色や表情が、磨きをかけていくと一気に宝石のように輝きだすその感動は、森の宝石という表現以外にありませんでした。どの木にも違いがあり、一つとして同じものがなく、その木、その形に合わせて職人がひとつひとつ丁寧に仕上げています。
もりのほうせきは、お部屋のインテリアとして飾って頂いても、お部屋を素敵に演出してくれます。
積んで遊ぶと大人も子どもも夢中になり、バランス感覚や集中力が養われ、どんどん高難易度に挑戦したくなります。
もちろん、遊びの中から木の名前、その表情や手触り、重さや硬さ柔らかさの違いをはっきりと覚えていただけます。お子さんの情操教育として、豊かな心を「もりのほうせき」とともに育んでいけますように。つみきで遊んだ子どもが、大きくなって木を見たとき、つみき一つ一つに刻印された木の名前や質感と結びついたとき、そこにある木だけでなく豊かな森が見えるようになるでしょう。
「もりのほうせき」について
◇1セット7個入り(杉1個、杉の塗装、アカシア/エンジュ/さくら/ユリノキ/シラカバ/くり/くるみなど)
◇サイズ
つみきは4~10cmのサイズとしており、お子様の誤飲を防止しています。
◇仕上げ
つみきの仕上げは、杉は無垢と塗装、その他の樹種は鹿角市産の菜種油で仕上げています。
杉の塗装に使っているU―OILは「自然材料」を使用している塗料で、安全性に優れた国産品(岩手県)です。「木と触れ合える、木をもっと楽しめる」をコンセプトとしており、もりのほうせきにぴったりの塗料です。また、菜種油は食用を使用しておりますので、お子様が誤って口にしてしまっても、大きな問題がない仕上げとなっています。
◇収納袋
つみきを収納する高級リネンの巾着は、鹿角市内の縫製工場で製造している正真正銘のmade in Kazunoで、自信を持ってお届けいたします。袋にひとつひとつ施された刺繡は、もりのほうせきの材料となる冬の木をイメージしたものです。出産祝いやお誕生日プレゼントなど贈答品にもピッタリです。
◇使用上の注意
本品は高く積み上げることを想定しておりません、倒れたつみきで怪我をする恐れがありますので十分お気をつけください。
つみきは樹種によって硬さが違います。杉は非常に柔らかく軽いため傷がつきやすく使っているうちに角がとれて丸くなってきます。対照にエンジュやさくらなどは非常に硬く、床等を傷つける可能性がございます。それぞれ木の持つ特性として経年の風合いを楽しんでください。
色付きのつみきにはU-OILを使用しています。U-OILは「自然材料」でできており、
安全性に優れた塗料ですが、口に入れないようお気をつけください。
天然の木材を使用しているため温度や湿度などの環境によって、割れやカビ等が生じることがあります。割れが深く入った場合や、破片が出た場合、危険ですので、使用を中止してください。お子様から目を離さず、大人の方と一緒にあそんでください。
◇職人の紹介◇
黒沢 彰 Akira Kurosawa
薪を集めるグループMAKIKORI(マキコリ)の会長を務めています。
マキコリでは、地域で大きく成長し邪魔になってしまった支障木を伐ってほしいという依頼が多く、様々な樹種を伐っています。木は冬のストーブの燃料として小さく割って薪にしますが、薪にしてあっという間に燃やしてしまうにはもったいない木もたくさんありました。つみきセットの中に入っている桜は、樹齢100年を超える大木で磨くと赤く輝きを放ちます。昔、多くの家で床の間の木として使われていた貴重なエンジュの木も、今はその価値を知らない人がとても多いですが、宝石のようにカットし磨いたエンジュは、非常に硬く美しい黒色や木目がでて、手に取っていただければその強さや美しさがよくわかります。樹種によって質感や重量、表情や香りがまるで違い、それぞれの特徴に合わせて有能な素材として利用してきた昔の人の英知を多くの人にお届けしたい、そんな気持ちで樹種の選別から材料の支度、乾燥を主に担っています。
山本由実Yumi Yamamoto
MAKIKORI(マキコリ)という薪集めのグループで事務局を務めています。黒沢さんと出会い森や木の魅力を教えていただき、一緒にチェンソーを使って木を伐りながら、薪ストーブ暮らしを楽しんでいます。鹿角市で主催した木のおもちゃを作るワークショップの委員として「もりのほうせき」を提案しました。バランスつみきとしては後発品で他にも安い商品がすでに出回っている中、それでも絶対に特別なつみきを作れる自信がありました。地元の木を伐倒するところから担っているからこそ、その木その木のもつ表情を一番よく伝えられると思ったから。今は30種を超える樹種が集まっています。これからもっともっと地元産で作ったつみきを楽しく日本中、世界中に届けていきたいと思っています。
岩間 卓 Taku Iwama
山本さんと同じワークショップの委員として、つみきの製造を手伝っています。
71Wooden Items Studioという工房を主催し、看板や木のカバンなどオリジナルの商品を販売しています。自分の持つ力で木の魅力を存分にお伝えできればうれしいです。
岩間商店HP https://iwama-syohten.com/